導入事例
2010年よりEAPを導入し、職場復帰支援やメンタルヘルス対応の質を高めてきたKSK様。健康経営銘柄にも選ばれる同社で、人事・産業保健スタッフとEAPの連携によって生まれた変化について伺いました。
株式会社KSK様
従業員数:2461名 導入期間:2010年3月~

EAPサービス導入の背景について教えてください

人事担当 健康管理担当
佐藤美友希 様
EAPサービス導入前の時期は、社内でメンタルヘルス不調に関する相談が徐々に増え、「メンタルヘルス」への関心が高まっていました。私自身も、産業カウンセラーの資格を取得して対応していましたが、会社としての体制はまだ十分ではありませんでした。また、社内の課題として、2006年に厚生労働省が発表した「労働者の心の健康の保持増進のための指針」にある“事業場外資源によるケア”が不足しているという点もあり、EAPサービスの導入を検討しました。JESに決めた理由は、国内トップランナーの企業で、歴史もあり信頼度があったためです。2010年より活用を開始しました。
EAPサービス導入後の変化として感じたことはありますか?
導入直後は、「EAPって何?」という社員が多く認知度が低かったため、リーフレットや季節毎のPRカードを活用し、周知活動を進めました。その結果、少しずつ社内に浸透し、特に管理職にとっては「頼れる場が増えた」という安心感につながったようです。
また、人事の立場としても、相談先は産業医1名のみに限られていましたが、JESのカウンセラーは専門家として知識が豊富で、社員とのやり取りのタイミングや伝え方について的確なアドバイスをくれるため、より自信を持って対応できるようになりました。
私自身、当初はEAPサービスに対して、「社員が上司や人事には話しづらいことを相談する窓口」というイメージが強かったのですが、今は人事や産業保健スタッフも積極的に活用していて、「社員だけでなく、人事・産業保健スタッフの相談窓口」にもなっています。
その他にも、特に職場復帰支援において、JESのサポートが重要な役割を果たしていますね。復職基準が明確になり、主観に頼らずに適切な判断ができるようになった点は大きな成果です。
職場復帰支援について詳しく教えていただけますか?
現在、当社の基本的な職場復帰プロセスでは、休職者はまず療養に専念し、その後、回復が進んで主治医からの復職許可が得られそうな段階で、EAPに繋いで復帰までのトレーニングを行っています。
その中で、一番大事にしている点は「再発防止」の部分です。焦りや経済的な理由から、十分に回復しないまま早期復職を希望する社員も少なくありませんが、カウンセラーが休職者一人ひとりに応じたアドバイスをしてくれることで、体調の悪化を防ぎつつ無理のないペースで復職できるようになりました。やはり、会社から伝えるよりも、外部のカウンセラーからアドバイスを受けた方が、本人の受け止め方や納得感は全然違うと感じています。相談内容についても、本人の同意に基づいて細かな連携・報告がありますし、私たちが更に詳しく状況を知りたい時も、カウンセラーに確認することができて助かっています。
また、会社側で経過確認のための人事面談や復職可否判断を行う際には、JESの「職場復帰支援相談経過報告書」をとても参考にしています。担当カウンセラーが作成するこの報告書では、休職者の復職への準備がどの程度整っているかがA~Dの段階で表されており、一定の基準に基づいた復職可否の判断ができるようになりました。産業医にも報告書を共有し、判断の参考にしていただいています。
今後JESと共に取り組んでいきたいことについて
当社の健康経営への取り組みの一つとして「メンタルヘルスケア」を挙げています。職場復帰支援、社員のストレス緩和等についてJESの支援を得ることで、復職支援プログラムがスムーズに機能し、事業場外資源によるケアとして大きく貢献してもらっています。
私が中途入社した際に、会社とこんなに密に連携をしているEAPがあるんだと驚いた記憶があります。私たちも、保健師・産業カウンセラーとして最初の面談等は行いますが、その後はEAPへリファーして、本人の悩みや振り返りの部分はEAPにて対応してもらっています。社内外で業務のすみ分けを行うことにより、人事・産業保健スタッフとして求められる社内業務に注力できています。
今後は、E-Learningの拡充を含め、特にセルフケアや管理職向けのコンテンツの充実を更に図りたいです。メンタルヘルス不調に至る前のセルフケア講座、新任管理職向けや管理職に毎年1回は視聴してもらうような教育コンテンツを提供し、社員のメンタルヘルスリテラシーのさらなる向上に繋げたいです。また、現在は人事から本人にEAPを紹介するケースが多いため、社員自身からの自発的な相談がもっともっと増えるような環境を整えていきたいです。
お客様プロフィール
企業名: | 株式会社KSK |
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事業内容: | 半導体設計、ソフトウェア開発、 ネットワークシステム設計構築等 |
本社: | 東京都稲城市百村1625番地2 |
設立: | 1974年(昭和49年)5月23日 |
“Team KSK” をスローガンに掲げ、社員一人ひとりの力を結集し、先端情報技術を通じて社会の発展に貢献するKSK。 システムコア、ITソリューション、ネットワークサービスの3事業で、技術と人の力を融合し、持続的な価値を創出しています。その土台として、社員の健康を重視し、健康経営銘柄やホワイト500に継続して選定されています。
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